そんな様子をチラッと確認する日向君は息があがってる上、重たい私を抱いて走って辛いだろうに、少しだけ微笑んだ。



そしてまた前を向いた。



「莉奈走れ!大地が追いかけてきてんだよ!」

「もう無理~っ!あたしはさっき走って疲れてるのよ~!なんならアンタもあたしのことおぶるなりして走りなさいよ!」

「てめえみたいなおばさん、おぶれるわけねえだろ!」


二人のやりとりに会場は大盛り上がり。

気が付けば、ゴール直前で葉月君達に追いついていた。



「ぅおっしゃー!葉月なんかにぜってぇ負けねぇ!!!」