ハアハアと息切れをしながら、後ろを振り向く。他の人達も続々と走って来ている。


そんな様子を瞳に焼付け、視線を前に戻そうとした瞬間。



「っ、きゃ・・・!?」


視界がぐらり、揺れる。今まで見えていた葉月君と莉奈の後姿から一転、視界が青空で一杯になる。


声援に混ざった心配の声や「あー」というあため息も聞こえてきた。そんな様子に前方から「美空!?」という声、『おっとここで転倒です!』というアナウンスも聞こえる。



「痛ったー・・・」



足が絡まり、転んじゃったんだ、なんて、呑気にその場の状況を理解する。しかしそんなのも束の間、そういえば、と思い出す。



「相川さん、大丈夫!?」