「葉月君、ありがとうね」
「どういたしましてー。で、紙の内容なんだったの?」
「あー・・・実はね」
「うっわー。これはキツイよな。でも紙の内容言われなかったんだから、大地連れてけばよかったのにな」
葉月君の口から出てきた名前に時が止まる。
そういえば私、さっきは無意識のうちに日向君を探してた。
「大地の事、好きなんだからさ」
好きになっちゃいけないって、彼は学年の人気者だって。ずっと思ってたけど、そんなの日向君といたらそんなの何処かに行っちゃって、いつも日向君の事意識してた。
本当は気づいてたんだ。
日向君の事が、好きだって。
だけど自分の気持ちに気づいてしまったら戻れないから。だから、いつも気づかないフリしてたんだ。
「っていうか葉月君なんで」
「相川見てればバレバレですー」