「美空ぁぁぁ!早くぅぅぅ!」



莉奈の声援が聴こえてくるが、そちらに意識を向けている場合ではない。



「相川急げ!」



葉月君の声も聞こえるが、私だって急ぎたいよ・・・!と心の中で返事を返す。



だけど、だけど・・・。



チラリ、応援席のほうに視線を送りある人物を探す。



確かさっきまで葉月君の近くにいたから、皆と一緒にいると思うんだけど・・・。



あ・・・・・。



「相川さん、頑張れ!」


その人物は私に大きな声援を送った。


「美空なんだったの!?」



そんなの言えるわけがないじゃない。


だって。



『好きな人(恋愛として)』


だなんて・・・!!!