「莉奈」 「・・・」 「莉奈・・・!」 どんなに力尽くで下を向き貫こうとしても、結局は翔也の力に叶わなくて、顎をクイッと上に上げさせられる。 ああ、ダメだ。 見られた。 泣き顔なんて、見られたくなかったのに。 あたしと視線が合った翔也は少しだけ眉をひそめた。 「俺が悪い。ごめん」