―――――と。 「大地先輩!」 高いソプラノの声が私達の動きを止めた。 皆が同時に声の方向を振り向く。 そこにはショートカットでジャージ姿の小柄な子がいた。日向君の事を先輩と呼んだことから恐らく1年生だろう。 「試合お疲れ様です!コーチが大地先輩の事呼んでました!」 「あーマジか。みんなわりぃ。ちょっと行って来る」