「へへへっ」



悪戯な笑顔を見せながら私の腕を掴み走り出す。転びそうになるのを何とか堪える。


「ちょっと、莉奈!」

「いいから黙ってついてきて!」



ただでさえ暑いのに走っているせいで身体中から汗が溢れ出る。それが目に入って少しだけしみた。



「ここらへんでいいかな」

「何が・・・?」