「一人ずつだと恥ずいから、せーの!で、全員で叫ぼうぜ!」

「賛成!」

花火の打ちあがる速度が上がる。

大輪の花が夜空に咲き乱れる。

赤、青、黄色、緑、紫。

丸い花火、ハート型の花火、スマイル型の花火、星型の花火、人気アニメの形をした花火。

いろんな色が、形が、夜の空に散りばめられる。



「いくぞ、みんな」



日向君の声に、私は大きく息を吸い込んだ。



小さな光が、空に打ち上げられる。


「せーのっ」




大きく開いた花火と同時に、それぞれの夢を託した。




「「「「「――――――――っっ!!!!」」」」」