ドーン、と花火が上がるたびに屋上にそれに負けないくらいの5人の歓声が響く。


特別に開放された私達だけの屋上。花火大会の開始が7時からだから、たった1時間の特別ステージ。



色とりどりの火花が夜空を明るく照らす。

たくさんの形と、鮮やかな色をした花火は、まるで私たちのようだった。


「おーこりゃ特等席だな」


葉月君の声に、日向君が返事をした。


「この校舎はそこらへんの建物よりも高いからな」


全員の視線が、一つの場所に集中する。