テレビの後ろ……? どうしてそんなとこ……。


よくわからなかったけれど、美乃からの伝言ならばと、言われた通りにテレビの後ろを見た。
そこはしばらく掃除をしていないから、埃っぽい。


ふと視線を落とすと、小さな紙袋があった。
目を見開き、見覚えのないそれに手を伸ばす。


埃を被った紙袋には見覚えのあるロゴが入っていて、間違いなくあのジュエリーショップの物だった。
そこには、封筒と小さな箱が入っていた。


とりあえずリボンを外して、そっと箱を開けた。
中に入っていたのは、シルバーリングのネックレス。


リングの裏になにか彫ってあることに気付き、箱から出してリングの裏側を見た。
刻まれていたのは、あのノートの表紙と同じ言葉。


【One's darling】


意味は……【最愛の人】、か……。


今度は封筒を開け、小さなカードを取り出した。
桜の花びらのような淡いピンク色のそれには、美乃らしい綺麗な字が並んでいる。



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 Merry X'mas!


 ねぇ、いっちゃん。

 私、あなたと出逢えて、

 本当によかった。

 とても幸せでした。

 あなたは、

 ちゃんと幸せだった――?

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