「なにか話題になりそうな美味しいものないですかねえ……」言いながら、薫子はベッドの上で脚を抱えた。
「難しいね。薫子はこうのはなにホームページを作りたいの?」
僕はベッドのそばに布団を敷き、そこにあぐらをかいた。
「最初はそうでした。恭太君、せっかく素敵なデザインするのに、公開しないなんてもったいないなって。でも、今は純粋に面白いメニューが思いつけばいいなって思ってます」
「面白いメニューねえ……。大人の女性に受けるのってなんだろう」
「大人……ああ、確かに大人の女性多かったですね、お客様。大人の女性……健康ですかね? 健康第一ヘルシーメニュー」
「おお」
「とか、あとは……お肌ぷるぷるコラーゲンメニューとか。疲れた体に優しく染み渡る素朴な素材の味を楽しむメニュー……みたいな?」
「和を嗜む抹茶スイーツ、白玉を使った色々に、冬は甘さ控えめ版もあるおしるこ――」だめだ、と僕は首を振った。「甘味処になるね、これじゃ」
「いいんじゃないですか? 甘いものってあったかくなりますもん。こうのはなのポリシーって、ほっとするとかあたたかい気持ちになる、安心する場所であることですよね。それならもういっそのこと、食事処という冠を取ってほっこり堂とかほっこり亭なんかにしちゃいません?」
僕が笑うと、薫子は「すみません、素人が出しゃばって」と頬を赤くした。
「いいよ、面白い。僕大胆な人好きなんだ」
「本当ですか。わたしも、気の利く人が好きだと言う方よりそう言ってくれる方が好きです」
「難しいね。薫子はこうのはなにホームページを作りたいの?」
僕はベッドのそばに布団を敷き、そこにあぐらをかいた。
「最初はそうでした。恭太君、せっかく素敵なデザインするのに、公開しないなんてもったいないなって。でも、今は純粋に面白いメニューが思いつけばいいなって思ってます」
「面白いメニューねえ……。大人の女性に受けるのってなんだろう」
「大人……ああ、確かに大人の女性多かったですね、お客様。大人の女性……健康ですかね? 健康第一ヘルシーメニュー」
「おお」
「とか、あとは……お肌ぷるぷるコラーゲンメニューとか。疲れた体に優しく染み渡る素朴な素材の味を楽しむメニュー……みたいな?」
「和を嗜む抹茶スイーツ、白玉を使った色々に、冬は甘さ控えめ版もあるおしるこ――」だめだ、と僕は首を振った。「甘味処になるね、これじゃ」
「いいんじゃないですか? 甘いものってあったかくなりますもん。こうのはなのポリシーって、ほっとするとかあたたかい気持ちになる、安心する場所であることですよね。それならもういっそのこと、食事処という冠を取ってほっこり堂とかほっこり亭なんかにしちゃいません?」
僕が笑うと、薫子は「すみません、素人が出しゃばって」と頬を赤くした。
「いいよ、面白い。僕大胆な人好きなんだ」
「本当ですか。わたしも、気の利く人が好きだと言う方よりそう言ってくれる方が好きです」