生まれてこの方、人生は散々なものだった。おれには双子の姉がいた。彼女とは顔立ちも性格も、さらには体格や身長までもがまるで違った。当然のように通信簿の内容もそうだった。

姉は非常に優しい性格をしている。加えて学問の成績も優れていた。運動は苦手だと本人は言うが、人並みにはできる程度だ。

彼女は、学問全般を苦手とするおれによく勉強を教えてくれた。休日には運動が好きなおれに付き合って公園に行ったりしてくれた。そこでは基本的にジョギングやランニングをした。

小学生だった当時はまだ幸せだったが、その頃すでに母親はおかしかった。姉とは仲がよかったが、おれとは少し距離があった。しかし叱られるのはおれの方が多かった。

当時は姉との優劣の差が大きいことが理由だと思っていたが、次第にそれ以上の理由があるように思えた。

姉とは二卵性の双子だと思っていた。過去に、純粋な関心を抱いて二卵性双生児について調べたことがあった。双子ではない普通のきょうだいと同じであり、一卵性双生児と比べて似ている部分は少ないがいくつかは似ている部分もあるという程度のことを覚えた。

おれは何気なく姉と自分の似ている部分を探した。容姿、勉強の得意分野、好きなもの――思いつく限り比べたが、甘い味を好むというところしか似ている部分や共通点は見当たらなかった。