まも兄は色々食べたあとにレジへ向かった。彼の財布で、紐に包まれたようになったメダルが揺れた。
「あっ、それ……」僕は思わず言った。レジ前に並んでいる五円商品の一つと同じものだった。
「ああ、五円玉に紐を巻いて作ったストラップ。ここ出てすぐに作ったの。いい人に逢えますようにと思って。結構効くよ」
「へえ」
彼は下方へ目をやって「あっ」と声を発した。「同じやつ売ってる」と笑う。「五円なんだね。トッシーでしょ」
正解と笑い返すと、これもらうと言って彼はストラップを渡してきた。
「中身五円玉だし、等価交換ってやつ」
「なるほど」
「どうせトッシー、これ金のために売ってないでしょ。だからそれ、恭太にあげる。きっといいことあるぜ、おれの使用済みだし」
使用済みって響きなんか嫌だと苦笑すると、じゃあお古と彼は笑った。
「でもまも兄、これ持ってなくていいの?」
「いいよ。おれの今後のご縁はこのトッシーさんのご縁ストラップが連れてきてくれるから」
頬が緩むのを感じながら「そうか」と返すと、まも兄は「おう」と懐かしい笑顔を見せた。
「あっ、それ……」僕は思わず言った。レジ前に並んでいる五円商品の一つと同じものだった。
「ああ、五円玉に紐を巻いて作ったストラップ。ここ出てすぐに作ったの。いい人に逢えますようにと思って。結構効くよ」
「へえ」
彼は下方へ目をやって「あっ」と声を発した。「同じやつ売ってる」と笑う。「五円なんだね。トッシーでしょ」
正解と笑い返すと、これもらうと言って彼はストラップを渡してきた。
「中身五円玉だし、等価交換ってやつ」
「なるほど」
「どうせトッシー、これ金のために売ってないでしょ。だからそれ、恭太にあげる。きっといいことあるぜ、おれの使用済みだし」
使用済みって響きなんか嫌だと苦笑すると、じゃあお古と彼は笑った。
「でもまも兄、これ持ってなくていいの?」
「いいよ。おれの今後のご縁はこのトッシーさんのご縁ストラップが連れてきてくれるから」
頬が緩むのを感じながら「そうか」と返すと、まも兄は「おう」と懐かしい笑顔を見せた。