彼女にはわたしと同い年の娘が二人いた。双子だった。名前は一文字、一音違いで容姿も瓜二つ、初めて会ったときはどちらがどちらかわからなかった。

数日も経てばその家族とも打ち解け、穏やかな日常が訪れた。理由は聞かなかったが、姉妹も過去にわたしと同じような経験のある人だった。

彼女らと別れることになったのは七月末日のことだった。数年前より入院していたという姉妹の祖母が亡くなったことでわたしにまで手が回らなくなるというのが理由だった。わたしは彼女らとの別れを甘んじて受け入れた。一か月もの間家に置いてくれただけで充分だった。

一か月も快適な場にいたあとの暑さはきつかった。居候した家の近くのショッピングモール、そこから少し離れた図書館と進んだ後、ある公園に留まった。残りの減ってきた財布の中身でなんとかコンビニで飲食物を得て一週間程を過ごした。