十四時半に一度目の休憩を上がると、藤原君が休憩室に近いカウンターの端の席にいた。「お疲れ」と言う彼へ「いらっしゃい」と小さく笑顔を返す。
座敷から「お願いします」と声がした。藤原君に「ゆっくりして行って」と告げて座敷へ向かう。薫子が空いた食器を持って座敷を下りて行った。
「失礼致します、ご注文をお伺い致します」
「えっと……鶏ささみ雑炊とかに雑炊、味噌煮込みうどんと……」女性は十歳程度の少年が示す品書きへ目をやり、「かぼちゃのカレーコロッケ定食」と続けた。「以上で」
「かしこまりました。少々お待ち下さいませ」
失礼致しますと頭を下げて立ち上がり、「すみません」という声へ「はい」と応えたあと、咄嗟に「ただいま伺います」と続けた。一度に受注するという考えもあったがその席も家族連れで、記憶力にそれほどの自信はなかった。
座敷から「お願いします」と声がした。藤原君に「ゆっくりして行って」と告げて座敷へ向かう。薫子が空いた食器を持って座敷を下りて行った。
「失礼致します、ご注文をお伺い致します」
「えっと……鶏ささみ雑炊とかに雑炊、味噌煮込みうどんと……」女性は十歳程度の少年が示す品書きへ目をやり、「かぼちゃのカレーコロッケ定食」と続けた。「以上で」
「かしこまりました。少々お待ち下さいませ」
失礼致しますと頭を下げて立ち上がり、「すみません」という声へ「はい」と応えたあと、咄嗟に「ただいま伺います」と続けた。一度に受注するという考えもあったがその席も家族連れで、記憶力にそれほどの自信はなかった。