次の月曜日、僕はショッピングモールへ向かった。薫子と行ったのとは別の場所だ。

昨日、彼女の好きな不苦郎君について調べたところ、そのグッズを専門に売る店があることを知った。その店――“不苦郎わーるど”が近所のショッピングモールにあった。十二月二十六日――一日遅れの贈り物だ。


平日でありながら、駐車場の空きを探すのには苦労した。結構くるのだなと思った。

車を降りて鍵を閉めたとき、湿度の低い冷たい空気がコートの裾を揺らした。孤独を感じ、コートのハイネックで鼻の辺りまでを隠す。やはり寒さは苦手だなと思った。


店の中はコートなど必要ない程度の暖かさだったが、寒さを感じるよりずっとよかった。

不苦郎わーるどは二階の端にあった。店内には女性の姿が多かったが、ぽつぽつと男性の姿も確認できた。皆色々なものを知っているな――。

不苦郎君のグッズは色々なものがあった。文具やぬいぐるみ、食器、衣類、枕カバーや膝掛けがまず目に入った。

店内を一周して店を出た。サンタさん勇気なくなってきた、と腹の中にこぼす。薫子との共通点がなさすぎた。年齢が五つ違うことに加えて性別も違う。