「そうだね。お互いの為にも、何か最善の解決策あるといいね、みのり」
「えっと、タイマン的なことかはどうよ?」
「大輔……それはみーちゃんには」
吐露したわたしを囲んで意見を出し合ってくれたけど、結局名案は出ず。所詮は高校生の炎天下にさらされてきた脳だ。こうなったらと職員室へも相談しに行ってみた――結果は、何もしなくていい、だったけど。話のわかる先生もいてくれて、あちらのご家族に電話してもらったりしたけど、同じ言葉と、より気をつけるとのことだった。
立ち入る距離感というのは、デリケートな内容になるほど難しい。
帰り道、わたしは少し心が軽かった。
この密度濃い幼馴染みたちに対して、うわべで付き合ってきたことはないけど、百瀬に言われた通り、こうやって吐露することは多くはなかったかもしれない。わかってくれていたから言う必要がなかった、とも言えるけど。
言い切ってしまうということは、少し気持ちが凛とするということを知る。
「みのりは気ぃ強いけど臆病だよな。でも、そこんとこに関しては、強制とかでどうにかなるもんでもないことだし、追いかけられるのは、みのり以外だって怖いだろ」
「ありがと。大輔にそんなこと言われるとは思わなかった」
「新部長は頼りになるだろ? 小夜は副だし、みのりは俺らの偉大さを崇めろよ、平部員」
「それはカッコよくない……」
「うるせっ」
「大輔がうるさい。色々台無しよ。――みのり。これからも、こういうことはどんどん発言してくんだよ。溜め込まないこと。言ってくれて嬉しかった」
「うん、ありがと。百瀬にも言われた」