すずの言葉が頭の中をグルグルと回る。 今、この瞬間も、別の世界では、私だけど私じゃない人がいて。 それは必ずしも一つではない。 私は生まれて20年、何度もいろいろな選択をして、今の私がいる。 そのたびに、別の世界は生まれる。 私が今いる世界をAとしたら、別の選択肢をし、その未来へ進んだ私はBの世界にいることになる。 別の世界の私からしたら、今私がいるこの世界こそが別世界なのだ。 だとしたら本物の私は、どこにいるのだろうか。なんて。