そんなことを考えているうちにも、観覧車はてっぺんに到達しつつあった。

「……水平線」

 西に広がるのは、船もいつの間にか姿を消しただだっ広い海原。
 その少し上で金色に輝く落日。
 海原に描かれた、金色の一本道。それは僕の目を眩しく射抜く。


 僕が見たかったもの、全てが、窓の外に広がっていた。