観覧車は、僕の町によく似ていた。

 いつまでも同じ所を回り続ける繰り返し。たとえ強い風が吹いても、出られないゴンドラの鍵。

 有限の世界。

 もしかしたらずっとゴンドラに乗っているかもしれない僕。
 観覧車から出て行こうとするサユミ。