月曜日の巫女





「小説や漫画とかに出てくるあの陰陽師ですよね?安倍晴明とかの」


「えぇ。安倍晴明の血筋を濃く持つ一族は京都を守護していますが。
ちなみに小説家や漫画家の中には陰陽師の血筋を持つ者も多いんですよ」


「えっ!?」


「陰陽師の家系に生まれたから必ずしも霊力があるわけじゃ無いんです。
低かったり、無いものはそういう仕事で国民に陰陽師の存在をずっと植え付ける仕事をする。
人気のコンテンツに仕上げて広く興味を持たせるのも大切な仕事なんです」


「それは、国民が陰陽師という存在を知っていないと、
実際の陰陽師の人達が困ると言う事ですか?」


「さすが理解が早いですね。
そう、国民が陰陽師という存在を忘れないことが我々の力になるんです。
忘れられたら私たちの存在意義は例え裏方であっても意味も力も持たなくなる」


私の質問に、何だか先生は嬉しそうに答えてくれる。
興味を持ってくれたことが嬉しいのだろうか。


「先生方が本当に陰陽師だったとして、
普通みんな陰陽師が今も存在するなんて知らないですよね?」


「まだ信じて貰えてないのはよくわかりました。
そうですね、国民のほとんどは私たちが実在することを知らない。
でも必要な人達は知っているからそれで良いんです」


「天皇、とかですか?」


「まぁここが私たちの本部がある場所ですから」


私は驚いて先生を見る。
皇居、そうか、都心でこの場所なら一般の人に気づかれる事はほとんど無いだろう。

私はじっと考えていた。
陰陽師には興味がある。むしろ色々聞きたい。
でもそういえばなんで私はここに連れてこられたんだろうか。


「先生」


「はい」


「それで私をここに連れてきて、あれを見せて、自分が陰陽師だ、
なんて明かしたのは何でですか?」


きっとこれはトップシークレットのはずだ。
なんでそれを私なんかに。