月曜日の巫女





「見えますか?」


先生が立ち上がって私の側に来ると声をかけた。


「先生が何かしたんですか?一体何なんですか?」


私は横にいる葛木先生を睨んだ。
間違いなく私に何かしたんだ。


「実はこれを見えるようにしようと思ったのですが、
貴女自身に拒否されてどうも自分で解放してしまったみたいで」


「何言ってるかさっぱりわかんないです」


「貴女には強い霊感があるのですが、
守護されている方々がそれを閉じていらしゃったんです。
それで私からその力を少しでも解放して貰えないかお伺いを立ててたら、
貴女が自力でドアを開けてしまった、という感じでしょうか」


「・・・・・・はぁ」


「信じてないですね?」


「私オカルト大好きですけど、今まで幽霊見えたことも無いですし、
そんな事言われたって」


「うーん、詳しく話すと長くなるかと」


困ったような顔をする先生を私は今だ不審そうな目で見つめる。
そして向こうに見えるオレンジ色の光が一旦強くなったように感じそちらを見た。


「オレンジ色の光の中にいるあの人達なんですか?
何してるんですか?」


「陰陽師って知ってますか?」


「そりゃぁもちろん」


「私たちはその陰陽師なんです」


「・・・・・・は?」


私の呆けたような顔に、
先生は苦笑いを浮かべる。


「こうやってあの邪気を祓うのも私たちの仕事の一つで」


「はぁ、邪気を。って先生も陰陽師なんですか?!
あの五芒星かいたりする?」


「えぇ、まぁ」


葛木先生は頬をかきながら照れくさそうに答えた。
私はそんな先生を間の抜けた顔で見た。
だって正直信用しろと言われても。
いつも世界史を教えてくれている学校の先生が自分は陰陽師だ、なんて言い出して、
はいそうですか、なんて納得できるわけがない。

陰陽師はあの安倍晴明が有名で、
小説でも漫画でも沢山出てきてしらない人の方がいないだろう。
でも目の前にその当人がいると言われても。
そもそも現在にまだいるだなんて。