「お店のやりとりとは全然違うでしょ? 御守は買うんじゃなくて、授かる。売るんじゃなくて、授与する。お金も、支払うんじゃなくて、納めるって言うんだ」


 覚えられるかな、と眉間にしわを寄せる。


 「大丈夫だよ、僕もたまに言い間違えるから。そんなときはにっこり笑って誤魔化せばいい」


 片目を瞑ってそう言った三門さんに、私は小さく噴き出した。


 「さあ、作業を再開しようか」


 そう言って木箱を持ち上げた三門さん。