はっと息を飲んだ。
たしかにそうだった。
お祖父ちゃんがなくなってから、あの原因不明の体調不良が続いてた。
体の中を何かが暴れまわるような、お腹の底から強い何かがあふれ出すような、訳の分からない感覚が身体中を暴れまわって、不安でとても怖かった。
「心当たりがあるみたいだね」
私がひとつ頷けば、三門さんは柔らかく微笑む。
「昭徳さんがその力を封じたのは、麻ちゃんを守るためなんだよ」
私を守るため。胸の中で繰り返す。
三門さんはいつになく真剣な表情を浮かべた。
「『大いなる力には大いなる責任がともなう。』、昭徳さんがよく言っていた言葉だよ。この力を持つ限り、生と死は隣り合わせなんだ。昭徳さんは誰よりもそのことをよく分かっている人だった」