「で、でも、本当につらくて」

 「言い訳なんて聞きたくないのよ!」


 頭ごなしに怒鳴られて、びくりと体を竦めた。


 始めの頃は心配してくれていたお母さんも、一向に良くならない私の体調を仮病と思ったらしい。

 ご近所さんからも「引きこもり」なんて噂を立てられているんだから。

 そう言って顔を顰める。


 「全く、あの人が甘やかすから、こんな風に育ってしまったのよ。これだからあの人が嫌いなの、最後の最後まで迷惑な人なんだから」


 ため息交じりのそんな声が聞こえ、かっと頭に血が上る。