そして四十九日が明ける頃、張りつめていた糸がぷつりと切れるように、私は体調を崩した。

 熱はないのにお腹の底が燃えるように熱く、体の中心で渦が巻いているような強い“何か”を感じる。


 ベッドから起き上がるのもやっとという日が一週間続いたある日、廊下の床が荒々しく踏みしめられる音が響き、そして勢いよく私の部屋のドアノブが揺れた。


 「麻、あなたいい加減にしなさいよ! いつまでそうやって仮病を使う気なの!?」


 ドアを荒々しく開けて、入ってくるなりそう怒鳴ったお母さん。

 重い体に顔を顰めながら起き上がる。


 「受験生なのに何もしないで一日中ぼうっと過ごして、そんな風でいいと思ってるの!?」