「僕が何だって、ババ」
後ろ手に扉を閉めながら、三門さんが尋ねる。
「なあんにも言っとらんさ」
白々しい態度でお茶を啜ったおばあさんに三門さんは小さく笑うと、小上がりに腰掛ける私の隣に座った。
「ちょっとだけ落ち着いた?」
俯くように頷けば、三門さんの掌が頭に振ってくる。三門さんは少し難しい顔を浮かべて、ううんと唸り宙を見上げる。
「どこから説明しようか。そうだな、まずはこの神社のことから話そうか」
「この子のレイリョクのことも忘れるんじゃないよ、三門の坊や」
横から口を挟んだおばあさんに「分かってるよ、大丈夫」と返す三門さん。ふう、とひとつ息を吐いて、真っ直ぐと私の目を見た。



