気遣うような視線をむけたおばあさんたち。すると、三門さんは私の頭にぽんと手を乗せた


 「構いませんよ。今年は可愛い巫女さんも手伝ってくれてますから」


 三門さんが「ね?」と私の顔を覗き込む。

 バクンと心臓が大きく波打つと同時に、カッと頬が熱くなる。

 私が目を見開いて固まっていれば、何を勘違いしたのか、おばあさんたちは含みのある笑みを浮かべて私の肩や背中をバシバシと叩く。


 「じゃあ、三門ちゃんのご厚意に甘えるとして、おいぼれはさっさと退散しましょうね」

 「そうねえ。じゃあ麻ちゃん、頑張ってね」

 「がんばれ麻ちゃん!」


 嵐のように去って行ったおばあさんたちの背中を、呆気にとられながら見送る。