「お茶入れてくるよ。駅の方の商店街に『菊寿』って、和菓子屋さんがあるだろう? そこのパイナップル大福を買ったんだ。一緒に食べよう」 ええそうね、一緒に。 噛み締めるように呟き、少し名残惜しそうに手を離した