「おかえり、麻ちゃん。お昼ご飯できてるよ」


 裏の扉から入り自宅に上がり廊下を歩いていると、台所から三門さんがひょっこりと顔を出した。


 「丁度いいタイミング。たった今ご飯が炊けたよ」


 しゃもじを軽く持ち上げた三門さんに、自然と頬が緩み駆け寄った。

 お椀にお米をよそった三門さんは、その上に親子煮とカツを乗せていく。今日のお昼ご飯はかつ丼らしい。


 「さ、居間へ運んでお昼にしようか」

 「は、はい……!」


 返事を返してそれを手伝った。