「オイタもほどほどにしないと、出入り禁止にするよ」

 「わ、私はただちょっとばかし揶揄ってやろうと」

 「ろくろ首」


 一段と低い声で三門さんが名前を呼ぶ。

 顔をこわばらせた明里は、上ずった声で返事をするとそそくさとその場から離れて行った。


 あきれ気味に肩を竦めた三門さんは、私に向きなおる。


 「今後は、本当に無茶をしないこと。分かった?」

 「……はい」


 私がちゃんと頷いたのを確認した三門さんは、周りに集っていた妖たちに視線を向けると「はい、解散!」と手を叩く。

 子どもたちが私の腰に抱きつくと、「また明晩に、巫女さま」「おやすみ、巫女さま」と笑いかけてくる。