「三門さんが言ってた、妖の言葉の影響力って強いんだって。だから、マサシさんに『大丈夫』って、『痛いの痛いの飛んでいけ』って、そう言ってあげて。きっとそれだけでも、マサシさんの心を助けてあげられる……!」 葵の瞳から大粒の涙が零れた。ボロボロと零れて、地面に落ちていく。 「一緒に、裏のお社へいこう?」 手を差し伸べた。葵がそっとその手を握り、ひとつ大きく頷いた。