そして社務所の裏側に案内される。
驚いたことに裏の入り口は我が家と同じで、ドアノブとガラスの小窓が付いたドアだった。
しかもオートロックが完備されていて、三門さんは慣れた手つきで番号を入力していく。
数秒も経たないうちに電子音が鳴って、カシャンと鍵が外れた。
「さあ、どうぞ」
ドアを押さえて中へ促す三門さんに軽く会釈しながら靴を脱いで中へ上がると、三門さんも続いて中へ入ってくる。
「ついてきてね」と先を歩き始めた三門さんを追いかけた。
ぎしぎしと軋む木張りの廊下が続く。左右の白い襖は閉じられていた。
いくつかの部屋を通り過ぎ、角を曲がって一つ目の襖の前で止まった三門さんは、そっとその襖を開けた。