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初めてきみを見た時、笑顔の欠片もないヤツだと思った。
なにを考えてるか分からないくらいぼんやりとしてるくせに、人から話かけられれば立派に関わらないでという目で虚勢を張る。
だから、気になった。
きみの中にどんな感情があって、どんな風に心が揺れ動くのだろうと。
俺の願いは最初から変わってない。
ただ、ただ心の底から笑ってほしい。
それで叶うなら、ずっと俺の隣にいてほしい。
学校では二学期が終わり、冬休みになった。
毎日布団から出たくないほどの寒さだけど、最近は早起きが習慣になっているおかげで、だらだらと昼まで寝ていることはなくなった。
「寒すぎて手が動かねー」
今日は午前中からバイトで、紹介してくれた沢木と一緒だった。
仕事内容は主に指定された荷物を提示されている数ごとに分類していき、ベルトコンベアで流れてくる宅配物を発送場所に合わせて仕分けをするというもの。
バイトは初めてだったけど、単純な作業を繰り返すことが多くて、マニュアルもしっかり用意されているので仕事はやりやすい。が、唯一難点をあげるなら倉庫が外のように寒いことぐらいだ。