この度は「たまゆらなる僕らの想いを」をお読みくださいましてありがとうございました。

今作の大きなテーマは「居場所」ですが、人と関わることの大切さについても一緒に触れています。

人は生まれた瞬間から少しずつ人と関わって生きていき、自分の居場所を作っていきます。

それは家庭であったり、友人関係の中であったり、人によって様々。

凛は生まれ持った性格ゆえに母との関係までこじらせてしまいました。

そして、居場所を失った。

ナギも、家族を失い、居場所を求めていました。

性格は違うけれど、似た境遇のふたりが勾玉というお揃いの物を通して再び繋がって、居場所を取り戻しました。

そんな今作を書くにあたり意識したのは、読んでくださった方の背中を優しくさする物語であること。

生きているとアホみたいに色々あるので、疲れた心を少しでも癒せればと、私の想いを島の人々の声にのせさせていただきました。

なんて偉そうに言ってますが、自分で書いてて自分で癒されていた節もあり。

いやはや本当に、皆様、毎日お疲れ様です。

どうかこの物語の言葉たちが、皆様のサプリになりますように。


2018.7.20 和泉あや