「ナギ!」

「よっ」


目を細めて無邪気な笑顔を見せたナギは、私の隣に腰を下ろしてあぐらをかいた。


「こんなところで寝てたら風邪ひくって言ってたのはどこの誰だ?」

「わ、私です」


慌てて体を起こし正座すると、ナギは声に出して笑う。


「冗談だから、そんな畏まらなくていいって。なんなら膝でも貸してやろーか?」


ポンポンと自分の膝を手で打つナギはからかってるのか楽しそうだ。


「恥ずかしいから」


そう言って断る私を、彼はまだからかう目で見て「そりゃ残念」と肩を揺らして笑った。

でも、来てくれて良かった。

返信がないだけで、ちゃんと読んでいてくれたのだろう。


「そういえば、仲良くなりたいって言ってた子とはどうなった?」

「うん。ちょっときっかけがあって、順調に仲良くなれてる……と、私は思ってるんだけど」

「慎重派の凛がそう思うならなれてるよ」


良かったな。

言葉と共に微笑んだナギ。