最後まで読み終えて、幸せなようで切ない結末に心を打ちつつ、もう一度結末に目を走らせる。

八雲君もヒロも、このラストが好きではないらしい。

ヒロは身勝手な神様が巫女の命を繋ぎ止め続けていることが、八雲君は多分、幸せではないのが気に入らないのだろう。

詳しくは聞いてないけど結末を変えると言っていたし、その辺りは八雲君に任せるとして、私は紙芝居にしやすい話しにまとめた方が良さそうだ。


「……よし」


声に出して、少し気合いを入れる。

沈んだままの気持ちで八雲君と自由研究をするのはダメだと、深呼吸をして。

ようやく布団を捲ると、支度を始めるのだった。