朝礼が終わると同時に携帯の電源を入れて、アドレス帳を開いた。
青磁の連絡先を呼び出す。
彼の携帯はスマホではないのでラインはできないけれど、一応メールの使い方は分かると言っていたのでアドレスを聞き出しておいたのだ。
でも、彼にメールを送るのは初めてだった。
電話番号も聞いておいたけれど、もちろん電話をかけたこともなかった。
少し悩んでから、とりあえず挨拶をすることにする。
『おはよう。丹羽茜です』
変な感じだ。今さら名前を名乗るなんて。
ラインだったら気軽に文字が打てるのに、メールとなると妙に文面を迷ってしまう。
『今日休みって聞いたけど、大丈夫? 風邪ですか?』
なぜか敬語になってしまって、『風邪?』と打ち直した。
続きが思い付かなくて、とりあえずそのまま送信する。
悩みながら打っているうちに十分近く経っていて、もう一時間目が始まる時間だった。
電源を落として鞄の中に入れる。
授業が始まってからも、もしかしたらもう返信が来ているかもと思って、気になってそわそわしてしまった。
青磁の机に目を向ける。
彼は今、また窓側の席になっていた。
いつも頬杖で窓の外を見ている姿がない。
空っぽの机が妙に寂しそうに見えた。
青磁の連絡先を呼び出す。
彼の携帯はスマホではないのでラインはできないけれど、一応メールの使い方は分かると言っていたのでアドレスを聞き出しておいたのだ。
でも、彼にメールを送るのは初めてだった。
電話番号も聞いておいたけれど、もちろん電話をかけたこともなかった。
少し悩んでから、とりあえず挨拶をすることにする。
『おはよう。丹羽茜です』
変な感じだ。今さら名前を名乗るなんて。
ラインだったら気軽に文字が打てるのに、メールとなると妙に文面を迷ってしまう。
『今日休みって聞いたけど、大丈夫? 風邪ですか?』
なぜか敬語になってしまって、『風邪?』と打ち直した。
続きが思い付かなくて、とりあえずそのまま送信する。
悩みながら打っているうちに十分近く経っていて、もう一時間目が始まる時間だった。
電源を落として鞄の中に入れる。
授業が始まってからも、もしかしたらもう返信が来ているかもと思って、気になってそわそわしてしまった。
青磁の机に目を向ける。
彼は今、また窓側の席になっていた。
いつも頬杖で窓の外を見ている姿がない。
空っぽの机が妙に寂しそうに見えた。