どうしてそんなふうに真剣な顔で言うのだろう。
不思議に思っていると、雪夜くんはまた、ふい、と外に目を向けてしまった。
「嫌いじゃないならいいじゃん。よし、決まり!」
梨花ちゃんが嬉しそうに宣言して、今週の日曜日の九時に待ち合わせて海へ行くことになった。
その日の夜。
夕食の用意を終えて、リビングのソファに座ってテレビを見ていた私は、海辺の砂浜の映像が流れるのを見て驚きに目を見張った。
「そっか……海ってことは」
思わず声が出てしまった。
それくらい予想外というか、思ってもみなかったことなのだ。
「水着……」
砂浜で寝転がる人、歩いている人、海で泳ぐ人、遊んでいる人。
考えてみれば当たり前のことだけれど、海に遊びに来ている人は、大人から子供まで、みんな水着姿だった。
血の気が引いたような、逆に頭に血が昇ったような、複雑な気持ちになる。
自分の間抜けさが笑えた。
『海に行く』と聞いて、てっきり私は『海を見に行く』ということだと思ったのだ。
そういえばもう何年も海を見ていなかったから、見たいなあと思って誘いに乗ったけれど、『海に泳ぎに行く』というのは思いもしなかった。
でも、きっと、世間一般的には、海に行くというのはきっと、水着で泳ぎに行くということだろう。
不思議に思っていると、雪夜くんはまた、ふい、と外に目を向けてしまった。
「嫌いじゃないならいいじゃん。よし、決まり!」
梨花ちゃんが嬉しそうに宣言して、今週の日曜日の九時に待ち合わせて海へ行くことになった。
その日の夜。
夕食の用意を終えて、リビングのソファに座ってテレビを見ていた私は、海辺の砂浜の映像が流れるのを見て驚きに目を見張った。
「そっか……海ってことは」
思わず声が出てしまった。
それくらい予想外というか、思ってもみなかったことなのだ。
「水着……」
砂浜で寝転がる人、歩いている人、海で泳ぐ人、遊んでいる人。
考えてみれば当たり前のことだけれど、海に遊びに来ている人は、大人から子供まで、みんな水着姿だった。
血の気が引いたような、逆に頭に血が昇ったような、複雑な気持ちになる。
自分の間抜けさが笑えた。
『海に行く』と聞いて、てっきり私は『海を見に行く』ということだと思ったのだ。
そういえばもう何年も海を見ていなかったから、見たいなあと思って誘いに乗ったけれど、『海に泳ぎに行く』というのは思いもしなかった。
でも、きっと、世間一般的には、海に行くというのはきっと、水着で泳ぎに行くということだろう。