夜半、すでに終電も終わった時刻に目を覚ました。

私は裸のまま、うつぶせでセミダブルのベッドに転がっていた。
眠っていたわけではない。束の間まどろんでいたのだ。

二度目の夜も、葦原くんは容赦がなかった。そもそも土曜のダメージはまだ身体に残っているというのに。

背に毛布がかけられる感触がした。葦原くんの毛布を持った指先が私の背に触れる。

私はがばりと身体を起こすと、痛む身体に鞭打って立ち上がった。


「触らないで」


「なんだ、起きていたんですか」


下着しか身に着けていない葦原くんは、悪びれず言う。


「帰りますか?悪いことは言いません。朝まで寝ていけばいい」


「……きらい」