欲に燃えたグリーンの瞳が私を逃がすまいと射抜く。
そのまま床に押し倒された。フローリングの床はひやりと冷えていた。


「や……やめて、葦原くん……」


「ふたりの時は名前で呼んでください。ね、沙都子さん」


「いや……本当に……お願い」


「ほら、呼んでみせて」


悪戯をしかける悪童のように言われる。私は震える唇を一度引き結び、答えた。


「絶対に呼ばない」


「強情だな。そういうところはゾクゾクします」


彼の唇が私のシャツのボタンを加えて器用にはずす。強引な手が私のスカートをたくし上げる。

私は、容赦なく始まった愛撫に、身体と声を震わせ耐えるしかなかった。

私を捕まえたのは、本物の悪魔なのかもしれない。