仕事を定時で片付け上がると、近くのスーパーに寄った。
人並みだけれど、料理くらいはできる。誰かに食べさせるのは初めてだ。慎重に作ればきっとそこそこ美味しくできるはず。
レシピを携帯で検索しながらかごに野菜や肉を入れていく。ほとんど無いだろう調味料も入れていく。炊飯器とフライパンくらいはあったのを覚えている。
少しわくわくしている自分に気づいた。
帰って、料理ができていたら葦原くんはどんな顔をするだろう。
驚くだろうか。
食べてくれるだろうか。
潔癖で、他人の手料理は駄目なんて人もいる。
案外、喜んでくれるかもしれない。
ニヤッと笑って、「気が利くじゃないですか」なんて偉そうなことを言って。
葦原くんがイエローグリーンの瞳を楽しげに細める瞬間を想像し、思わず頬が緩んだ。
それから私ははっと我に返り、緩んだ頬をぱしぱし叩きながら真顔に戻る努力をするのだった。
葦原くんの部屋についたのは18時半。彼の帰宅まで一時間はある。
私は炊飯器に買ってきたお米をセットし、調理にかかる。
完成したのはサラダと親子丼だ。選んだメニューが初心者向けということもあり、さほど時間はかからずにできた。
人並みだけれど、料理くらいはできる。誰かに食べさせるのは初めてだ。慎重に作ればきっとそこそこ美味しくできるはず。
レシピを携帯で検索しながらかごに野菜や肉を入れていく。ほとんど無いだろう調味料も入れていく。炊飯器とフライパンくらいはあったのを覚えている。
少しわくわくしている自分に気づいた。
帰って、料理ができていたら葦原くんはどんな顔をするだろう。
驚くだろうか。
食べてくれるだろうか。
潔癖で、他人の手料理は駄目なんて人もいる。
案外、喜んでくれるかもしれない。
ニヤッと笑って、「気が利くじゃないですか」なんて偉そうなことを言って。
葦原くんがイエローグリーンの瞳を楽しげに細める瞬間を想像し、思わず頬が緩んだ。
それから私ははっと我に返り、緩んだ頬をぱしぱし叩きながら真顔に戻る努力をするのだった。
葦原くんの部屋についたのは18時半。彼の帰宅まで一時間はある。
私は炊飯器に買ってきたお米をセットし、調理にかかる。
完成したのはサラダと親子丼だ。選んだメニューが初心者向けということもあり、さほど時間はかからずにできた。