ふふ、という声のあと、ありがとう、という君の返事が、やたらと遠くのほうで響いてる。


顔を上げれば、今まで見た中でもたぶん、いやダントツで輝いてる笑顔の君。


僕の心臓も、今までで一番大きく跳ね上がった。


彼女の笑顔を見た瞬間、考えるよりも体が動いていて。



気づけば、僕の腕の中に君がいた。




“指先が触れ合えば、


それでよかったのに”