そう思った時、タイミング悪くも曲がり角が見え始めて。


この一時の幸せの終わりが近づいてきて。


このまま、また今日も“さよなら”なんて、とても言いたくなくて。


思わず彼女を励まそうとして、口から漏れた言葉。


君は驚いたように目を丸くして僕を見つめる。


その澄んだ目を見つめ返すことなんて、僕には当然できるはずもない。


つい目を逸らして、また目の前がプルオーバーの淡い色でいっぱいになる。



でも、笑ってくれたら。



僕が君を笑顔にできたら……。