「血痕は?」

男子生徒が2名立ちあがった。

「心が山本先生を呼びに行っている間にスペアでカギを開け、ハイターで念入りに血痕を消しました。死体は音楽室の楽器入れの奥に隠しました」

「処理は大丈夫だろうな? 死体が出たら言い逃れができん」

その質問には、違う男子生徒が立ちあがって答える。

「夜の間にうちの工場に運んで焼却しました。何千度もの高温ですから骨すら出ません」

「よし、座っていいぞ」

その声に立っていた生徒が同じタイミングで座った。