【AM8:40】


「…の……空野」

急にまわりの音が大きくなり、誰かがあたしの名前を呼んでいる。

顔をあげると山本先生があたしを見ていた。


「……はい」

「大丈夫か? 顔が真っ青だぞ。保健室行くか?」

「……すみません」

立ちあがろうとしてよろけるあたしを瑠衣が支えた。

「私、一緒に行ってあげていいですか?」


瑠衣……。


やさしいんだね。