【AM8:15】


ゆうべは眠れなかった。


今にも警察がやってくるんじゃないか、そればっかり考えて夜を過ごした。

だけど、登校してすぐその変化にあたしは気づいた。


梨花の机があったのだ。


千尋は昨日座っていた場所よりひとつ後ろに座っているし、机の数も増えている。

「おはー」

瑠衣に肩をたたかれたあたしは、
「ねね、あの席」
と、指をさした。