「千尋さんが?」

「うん」

当然のように言う千尋が、日直が持つことになっている日誌を机から出してあたしに見せた。

「そんな……」

その日誌から目を離せないまま、つぶやくように口にした。


……あ!


あたしは、その日誌を奪うように千尋の手から取りあげると、紙をめくった。

そうだ。

日誌には、クラス全員の名簿が書いてあった。


そこを見れば、みんながあたしをダマしているってわかるはず!