あたしの声にさらに驚く山本先生がメガネをあげながらあたしを認めると、
「なんだ、空野か」
と、声にした。

「先生」

「やっぱりご飯のあとは眠くなっちゃうんだよなぁ」

「すみません。お話があります」

「……どうした?」

あたしの声が真剣なのに気づいてか、山本先生が眉をひそめた。

「一緒に音楽室に来てもらえますか?」

「音楽室?」

そう言いながらも、山本先生は椅子から立ちあがる。

「はい」

なんだか涙が出そう。

まさか自首みたいなことをするはめになるなんて。