怖い、怖いよ。


あたしがなにしたって言うの?


はらはらとこぼれる涙が、視界をゆがませている。

バシッ

今度は左側にあたしは倒れた。

右のほほをぶたれたんだ。


「なんで、なんで……?」

震える声でそう言いながら、あたしはずるずるとお尻と手を使って後ろにさがった。


なんとか逃げなくちゃ。